2015.11.21

金属成分分析検査とは

近年、歯医者で使用する歯科治療用の金属によって歯科治療を受けた患者様が金属アレルギーを起こす症例が発見されるようになり、以前よりも歯医者で使われる歯科治療用の金属の使用に歯医者が注意を払うようになってきています。

今回は、金属アレルギーを起こした事がパッチテストなどで確定した患者様に実施する検査である「金属成分分析検査」についてご説明をさせていただきます。

■金属成分分析検査とは

歯医者で使われる歯科治療用の金属は患者様の食べ物を噛む機能を回復させる事に重点が置かれている為、これまでは金属アレルギーについてはそれほど重要視されてきませんでした。

しかし近年、歯医者における歯科治療の際に使われる歯科治療用の金属を使用した詰め物であるインレーやかぶせ物であるクラウンが原因となって金属アレルギーを発症する患者様が発見されるようになり、患者様の金属アレルギーの負担を少しでも軽減する為の各種の検査が行われるようになってきています。

金属アレルギーの検査としては、パッチを利用して患者様の金属アレルギーをテストするパッチテストが一般的であり、パッチテストで患者様の金属アレルギーの症状が出ている事が確定された場合に、患者様の歯に使われているどの金属のインレーやクラウンが金属アレルギーを引き起こしているおそれがあるのかを確かめる為に行う検査が「金属成分分析検査」です。

■金属成分分析検査の特徴

金属成分分析検査の最大の特徴は、患者様に金属アレルギーを起こしているおそれのある金属製のインレーやクラウンを「外さずに」検査を行う事が出来る、という点にあります。

具体的には、金属成分分析検査では患者様の歯に使用されている歯科治療用の金属製のインレーやクラウンの表面を0.1mg程度削り、削った金属の粉末をXRFSと呼ばれる蛍光エックス線分析装置を使用してパッチテストで陽性という反応が出た患者様に金属アレルギーを起こしているおそれのある金属との一致を調べる流れとなります。

【金属アレルギーのお悩みは専門的な対策を行っている歯医者での歯科治療がおすすめです】

これまで日本の歯医者で行う歯科治療では患者様の金属アレルギーに焦点を当てて治療を行う歯医者がほとんど居ませんでしたが、現在では金属アレルギーの認識の広がりと共に金属アレルギーに対して専門的な対策を行っている歯医者も増えてきています。
歯科治療用の金属のインレーやクラウンで金属アレルギーが出ているおそれのある患者様は、歯科治療を受ける際には金属アレルギーに対する専門的な対策を行っている歯医者での歯科治療をおすすめします。