2015.11.18

ファイバーコアとは

虫歯が進行してしまい、歯髄と呼ばれる歯の神経を取り去る抜髄を行い根官治療を行った後には「支台築造体」である「コア」と呼ばれる歯の強度を維持する為の台を歯の中に挿入する必要があります。

これまではコアの素材は金属で出来ているメタルコアやレジンと呼ばれるプラスチックで出来ているレジンコアを使用するのが歯医者での歯科治療では一般的でしたが、現在は丈夫なグラスファイバー素材を使用した「ファイバーコア」が登場し、コアの強度を以前よりも強くする事が可能となりました。

今回は強度が従来のコアよりも強く弾力性もある「ファイバーコア」についてご説明をさせていただきます。

■ファイバーコアとは

歯医者での歯科治療で用いられるファイバーコアは、強度が強い細いグラスファイバー繊維を樹脂で固めて作られた歯科治療用のコアで、コアの内側部分であるピンの部分とコアの外側が全てグラスファイバー繊維を樹脂で固めた素材で作られているのが特徴です。

■ファイバーコアのメリット

ファイバーコアは丈夫な素材であるグラスファイバーで作られている為、従来の金属製のメタルコアや金属のピンとプラスチックのレジン素材で出来ているレジンコアよりも弾力性に優れ、強度も強く、金属を一切使用していない為金属アレルギーが出てしまうおそれもありません。

また、ファイバーコアは金属製のメタルコアや金属のピンを内側に使用しているプラスチック製のレジンコアと違って金属を一切使用していないので光が透過した際の歯の黒い影が出る心配も無く、審美性の面においてメタルコアやレジンコアよりも優れている事もメリットと言えます。

そして、金属製の従来のメタルコアでは強度が強い金属のコアによって歯根が破折してしまう危険性があったのですが、グラスファイバー素材で出来ているファイバーコアはしなやかで弾力性がある為歯根を破折してしまう危険性がメタルコアより少ないのも特徴の一つです。

■ファイバーコアのデメリット

グラスファイバー素材を使用したファイバーコアは保険適用出来ず自費診療となる為、歯医者での治療費用が比較的高額となります。

また、ファイバーコアを使って自費診療をした場合には自動的にかぶせ物であるクラウンも自費素材のみの適用となるので最終的に歯医者での歯科治療にかかる費用が保険診療よりも高額になってしまう事もあります。

【歯医者における金属アレルギーや自費診療での歯科治療は金属アレルギー対策を行っている歯医者での歯科治療をおすすめします】

金属アレルギーは徐々に日本の歯医者の歯科治療においても注目されるようになってきています。
現在は専用の機器を使って患者様の金属アレルギーの有無を調べる歯医者も増えてきており、金属アレルギーを持つ患者様や金属アレルギーのおそれがある患者様の負担を減らす取り組みが積極的に行われています。
金属アレルギーのおそれがある患者様や、ファイバーコアなど自費診療の歯科治療を利用して少しでも金属アレルギーの不安を取り除く事を希望される患者様は金属アレルギーの対策を専門的に行っている歯医者での歯科治療をおすすめします。